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巻 頭 言

-誠実さのない企業は衰退する-

中村正秋誠実さが利益を生む時代」 
瀬戸  弘企業論理の前,個人倫理の脆弱さ 
「信用を獲得するには長い年月を要し,これを失墜するのは一瞬である。
   そして信用は金銭では買うことはできない。」
 



  中村正秋誠実さが利益を生む時代」,『化学装置』 2006年7月号 巻頭言



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  瀬戸 弘企業論理の前,個人倫理の脆弱さ『化学装置』 2006年10月号 巻頭言



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  中村正秋乾燥技術の高度化 - 食品乾燥技術と品質管理『化学装置』 2007年6月号, p.17~24
 
 食品による集団中毒事件を起こしたときの社長が
「信用を獲得するには長い年月を要し,これを失墜するのは一瞬である。そして信用は金銭では買うことはできない。」と述べ,誠実に対応したことによってかえって業績を伸ばした実例を紹介している。

 以下,記事の一部を引用する

 図4および図5において,横軸のプラス(右向き)の方向は環境・安全・衛生などにおいて発生するリスク対策をとる,マイナス(左向き)方向はリスク対策をとらない行為を表している。
 縦軸のプラス(上向き)方向はは
メリット(利益),マイナス(下向き)方向はデメリット(損失)を表す。
 
 図4の矢印は,リスク対策をとることによってデメリット(損失)を発生することを意味している。対策の実施により費用が発生し,その負担を企業内で吸収できない場合には製品の価格に転嫁することも必要である。その結果,同業他社の製品に対して価格競争力が低下する。しかし,このデメリットは一時的なものであり,やがてメリットとなる。なぜならば,対策の実施により生産・労働環境が整備されれば,快適な職場で従業員の労働意欲が向上し,さらに生産性向上の効果をもたらすであろう。

 1955年,雪印乳業(株)による集団食中毒事件においては,消費者の信用回復のために種々の対策が講じられた。このように社内外を問わずリスク対策が積極的になされる結果,企業イメージが向上し,優秀な人材の確保,安全・安定な操業の実施などメリット(利益)が得られるであろう。
一方,図5に示すように,リスク対策をとらない場合には,一時的にメリットをもたらすが,後にメリットの大部分は失われ,デメリット(損失)を生じ,時には工場閉鎖,企業倒産の事態もありうる。雪印乳業(株)は2000年,二度目の集団食中毒を起こし,一部の工場閉鎖や企業縮小を招いた。このような事態にいたらないまでも,被災者に対する各種の救済費用,損害に対する補償,企業活動を継続するための新たなリスク対策費など支出が必要となる。

 1955年,雪印乳業(株)の佐藤社長が述べたように「信用を獲得するには長い年月を要し,これを失墜するのは一瞬である。そして信用は金銭では買うことはできない。」

 現在は「誠実さのない企業は衰退する時代」と考えられる。

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